アレルギー性鼻炎とは、アレルゲン(アレルギー症状を引き起こす原因となる物質)を吸入することで、くしゃみや鼻水、鼻づまりなどの症状が出る病気です。
特にスギやヒノキなどの植物の花粉が原因となって症状を起こすものを花粉症といいます。
季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれていて、イネ、カモガヤ、オオアワガエリ、ブタクサなど春以外にも花粉は飛散しています。
目の症状、のどのかゆみ、皮膚のかゆみなどが現れることもあります。
一方(通年性)アレルギー性鼻炎は、ダニ・ハウスダストなど・ゴキブリなどの昆虫、ペットの毛・フケなどが原因となり1年中症状に悩まされる可能性があります。
・検査
鼻炎の症状がアレルギー性かどうか調べます。
問診、鼻鏡検査、鼻汁好酸球検査、アレルギーの血液検査などがあります。
当院では指先からの一滴の血液で、41項目のアレルギーを検査できる「ドロップスクリーン」を地域初導入致しました。
院内で行う検査のため最短30分で検査結果がわかります。保険適応の検査です。
小さなお子様におすすめです。お気軽にご相談ください。
・治療
・アレルゲンの除去と回避
治療・予防で最も大切なことはアレルゲンをなるべく吸い込まないことです。
そのためにアレルギー検査をして自分が何にアレルギーがあるかを知っておくことが大事になってきます。
・内服薬
くしゃみ・鼻汁、かゆみに効果がある薬、鼻閉に効果がある薬などを組み合わせて治療します。
眠気の少ない薬もあり、個々に相談して決めていきます。
・点鼻薬(鼻スプレー)
効果が強く、副作用が少ないため、症状や鼻づまりが強い人には、内服薬に加えて点鼻薬を併用します。
もちろん点鼻薬のみで治療することもあります。
花粉症などのアレルギーは、症状が悪化すると薬が効きづらくなります。
しかし、軽いうちに薬を使いはじめると、花粉の飛散量が多くなった時期でも症状をコントロールしやすく、そのシーズンの症状を軽くすることができます。
これを『初期療法』といいます。
特に、毎年の症状がつらい方で、楽にシーズンを乗りきりたいと考えている方におすすめです。
初期療法は花粉飛散予測日または症状が少しでも現れた時点で治療を開始します。
スギ花粉症やダニアレルギー性鼻炎の治療法のひとつに、アレルゲン免疫療法があります。
アレルゲン免疫療法は、100年以上も前から行われている治療法です。
免疫療法とは、内服治療などの対症療法とは異なり、アレルギーを根治できる可能性のある治療法です。また喘息の発症を予防したり、その他のアレルギー疾患の予防にも効果が期待できると言われています。
以前は、アレルゲンを含む治療薬を皮下に注射する「皮下免疫療法」が行われてきましたが、近年では治療薬を舌の下に投与する「舌下免疫療法」が登場し、自宅で服用できるようになりました。
・舌下免疫療法の対象
「舌下免疫療法」は、スギ花粉症またはダニアレルギー性鼻炎と血液検査で確定診断された患者さんが治療を受けることができます。
しっかり薬を続けることができれば5歳から治療することが可能です。尚、65歳以上の方は効果が少し弱いと言われていますのでよく相談の上治療にあたります。
当院ではCO2レーザーを用いた治療を行っています。
鼻汁や、特に鼻閉症状に効果があります。(効果は約1-2年継続します。)
保険適応の治療であり3割負担の方で約1万円程度で治療できます。治療をご希望の方はどうぞお気軽にご相談下さい。
炭酸ガスレーザーは水に吸収されやすい特性から組織の表層でエネルギーが吸収されます。
YAGレーザー、半導体レーザーと比較して組織への浸透性は浅く、深部への影響を軽減できます。
水に吸収されたエネルギーは熱に変わり、組織の切開、止血、凝固、蒸散が可能となります。
・こんな方におすすめです
★内服薬や点鼻薬で効果の乏しい方
★内服薬で眠気など副作用でお困りの方
★頻繁な通院の難しい方
★鼻閉が原因で睡眠障害のある方
★運動時の鼻閉でお困りの方
★市販の点鼻薬を多用してしまっている方